【GDPとは?】
GDPとはGross Domestic Productの略で、これは日本語で「国内総生産」を意味します。ここで「総生産」とは、生産者が生産活動を通して作り出した生産額から、その生産者が使用した原材料や燃料など(これを中間投入物という)を差し引いたものである「付加価値」の総額を表します。
またGDPの伸び率を「経済成長率」と呼ぶので、実質的に経済の良し悪しはこのGDPによってはかられるといっても過言ではありません。
GDPは市場価格をベースとして推計されるので、物価の変動の影響を大きく受けます。ここで物価変動の影響を排除して推計したGDPを実質GDPといい、排除しないものを名目GDPといいます。よって、実質GDPで経済活動の水準の変化を測ることが重要となってきます。
【GDPデフレーターとは?】
これは物価動向を把握するために算出する指標です。同じような代表的物価指数に消費者物価指数がありますが、GDPデフレーターは消費だけでなく、投資なども含めた経済全体の物価動向を示す数字です。これで物価変動を考慮しない名目GDPと、物価変動を考慮する実質GDPが、どれだけ乖離しているかを表します。GDPは、消費や設備投資、住宅投資、公共投資、輸出などのデータを項目別に算出し積み上げ、その数字を基にGDPデフレーターとして算出されます。
名目GDP÷実質GDP=GDPデフレーター
一方の消費者物価指数は対象を個人消費に限定し、生活に身近な商品などの物価動向を示します。すなわち、GDPデフレーターは設備投資や公共投資など幅広い分野の物価変動を反映していると言えます。
GDPの資料は内閣府経済社会総合研究所が作成し、公表します。最近も8/13に平成20年度4-6月期・1次速報が発表されました。
今回の発表によると、前期比0.6%減(年率換算2.4%減)と、4四半期ぶりのマイナス成長となりました。景気の牽引車だった輸出が13四半期ぶりに減少に転じたことが響き、輸出とともに景気を引っ張った設備投資も、2四半期連続のマイナス。個人消費も7四半期ぶりに減少に転じ、景気のエンジン役が不在の状況です。
GDPはチャートにも影響します。今回の発表の後は円・ドルチャートは円高の方向に向かいました。これは日本の景気減速よりもアメリカの景気減速の方が進んでいると市場が判断したためでしょう。
日本政府は8月の月例報告で、戦後最長の景気拡大が終わり、すでに後退局面に入ったと事実上認めました。今回のGDP値でも景気の悪化が裏付けられた形になります。今後は日本経済の後退に伴い、円の価値が下がりそうに思われますが、アメリカをはじめとする各国との相対的価値をみる必要がありますから一概には断言できません。
【世界各国のGDP】
現在の世界のGDPの総額のランキングでは、1位はアメリカ合衆国で実に世界全体の2割弱を占めています。よって、アメリカのGDP発表等のイベントはドルにまつわるチャートに多大な影響を与えうるのです。
また、日本はアメリカ、中国に次いで3位となっています(参考資料により多少変動アリ)。よって、日本のGDP指標もチャートに影響を与えうるといってもいいでしょう。
また、実質的なGDP値とは別に、上で述べた経済成長率も為替チャートに多大な影響を及ぼします。
直近の発表によると「今年のアメリカ経済の成長率は1.1%で、来年は0.8%になる」とのことです。ユーロ圏の経済成長率もそれぞれ0.8%、0.4%と低水準となっております。世界的にも、特に先進諸国において経済の停滞が見られる結果となっています。
今後も先進諸国をはじめとした世界各国のGDP指標の発表は要チェックでしょう。
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