こんにちは。
今回はCPIとPPIについての説明を簡単にした後、直近の動向を見てみます。
PPI(企業物価指数)とは国内の企業間取引の価格を対象とした国内企業物価指数(CGPI)、輸出品目の価格を対象にした輸出物価指数(EPI)、輸入品目の価格を対象にした輸入物価指数(IPI)を加重平均した値です。
つまり、(中間投入物などを一切含まない)生産者段階の価格を調査しその加重平均をとったものがPPIです。
CPI(消費者物価指数)とは「全国の世帯が購入する家計に係る財及びサービスの価格等を総合した物価の変動を時系列的に測定するもの。すなわち家計の消費構造を一定のものに固定し、これに要する費用が物価の変動によって、どう変化するかを指数値で示したもの。」(総務省の定義による)
では、CPIの直近の動向を見てみましょう。直近と言っても、膨大な対象の調査が必要とされますから発表までにある程度の時間が空いてしまうため、最新のデータは6月のものです。
CPIとCPIコアは前月比でそれぞれ0.5%増、0.4%増を記録しており、前年同月比はそれぞれ2.0%増、1.9%増を記録しています。
この値をだけを見ると日本経済は手堅く成長していると言ってよいように思われます。
では、もうすこし仔細にみるとどうでしょうか。
■データの詳細な検討
支出弾力性とは、全体の消費支出が1%伸びた時の各項目の伸び率を表します。
ですから、基礎的支出項目とは、例えば電気・ガス・水道や食料品など支出総額の変動に対してその財への支出が硬直性を持っているものを指します。一方、選択的支出項目はその逆、すなわち嗜好品や旅行などを指すわけです。
つまり、ある個人の支出(ここではイコール収入として考えてもよいです)が減った時に先にそれへの支出が削られる財が選択的支出項目、あまり削られない(もしくは削りようがない)財が基礎的支出項目です。この逆も成り立ちますから、選択的支出項目において増加が見られれば「景気が良くなっている」という判断が妥当性をもちます。
さて、統計局発表の資料を見てみましょう(統計局のサイトから簡単に見ることができます)。
これによると、前月との比較・前年同月との比較ともに交通・通信、食料、光熱・水道が高い寄与度をもっているとあります。これらの項目は明らかに基礎的支出に分類されます。
世界経済情勢を鑑みると、石油価格の高騰を無視するわけにはいきませんから、これが基礎的支出を押し上げ結果として総合指数の上昇を招いたという構図が明らかになります。
これは同時に、指数上昇が日本経済の好転によるものではない(外的要因によるものに過ぎない)ことを示していますから、為替の面でみれば、例えば日本のCPI上昇率が欧米諸国のそれより高いからと言って世界的に円が強くなるというようなことは必ずしも言えないことがわかります。
データは常に多面的です。それを判断材料にする時には吟味を怠らないようにしたいものです。
長くなりましたが、以上でCPI/PPIの説明とその見方を終わります。






